サイバー攻撃対策に使える補助金・助成金(2026年10月版)

CyberAttackProtection 補助金・助成金
サイバー攻撃からビジネスを守るための補助金・助成金活用
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サイバー攻撃の被害は、大企業だけの話ではありません。対策が手薄な中小企業が、取引先を経由した攻撃の入口にされることもあります。

「何から始めればいいのか分からない」「費用がかさみそう」という方に向けて、2026年10月時点の内容で整理します。国の「デジタル化・AI導入補助金(セキュリティ対策推進枠)」と、東京都内の企業が使える「サイバーセキュリティ対策促進助成金」の2つです。

なぜ中小企業にもサイバー攻撃対策が必要なのか

経済産業省は、IPAのお助け隊サービスのページで、警察庁の調査ではランサムウェア被害の6割以上が中小企業で発生しているとしています(IPA サイバーセキュリティお助け隊サービス)。

被害は自社にとどまらず、取引先を含めたサプライチェーン全体の事業活動に影響を及ぼすおそれがある、と経済産業省は説明しています。

最初の一歩は「サイバーセキュリティお助け隊サービス」

IPAが公表している「サイバーセキュリティお助け隊サービス」は、中小企業のサイバー攻撃への対処に必要なサービスを、民間事業者がワンパッケージにまとめたものです。監視の方式は、ネットワーク監視、端末監視、その両方を併用する3種類から選びます(IPA)。

サービスの内容と料金は事業者ごとに違うので、IPAのサイトにある一覧で比較し、各事業者に問い合わせます。

この費用に、次の補助金を使えます。

デジタル化・AI導入補助金(セキュリティ対策推進枠)

IT導入補助金は令和8年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わりました。このうちセキュリティ対策推進枠は、お助け隊サービスの利用料を補助する枠です。補助の対象は、IPAの「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービスのうち、IT導入支援事業者が提供し、事務局に登録されたものです(セキュリティ対策推進枠 公募要領)。

項目内容
補助対象経費お助け隊サービスの利用料(最大2年分)
補助額5万円~150万円
補助率中小企業は1/2以内、小規模事業者は2/3以内

主な申請要件は次のとおりです(公募要領 2-1-1)。

  • GビズIDプライムを取得していること
  • SECURITY ACTIONの「一つ星」か「二つ星」を宣言していること
  • 交付申請時点の翌事業年度以降3年間、労働生産性の年平均成長率を1パーセント以上とする事業計画を立てて実行すること

IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けたことがある事業者は、1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の年平均成長率を3.5パーセント以上とする賃金引上げ計画を立て、従業員に表明する要件が加わります。保険医療機関・保険薬局、介護保険の給付対象サービスを提供する事業者、社会福祉事業を行う事業者、学校などは適用外です。過去の交付決定、対象外の事業者、各枠の違いはデジタル化・AI導入補助金の記事にまとめています。

申請の流れと注意点

この補助金は、事務局に登録されたIT導入支援事業者と共同事業体になって申請します(公募要領 1-2)。お助け隊サービスの事業者が、IT導入支援事業者としてサービスを登録していることが前提です。使いたいサービスが補助の対象かどうかは、先にその事業者に確認してください。

注意したい点は2つあります。

  • 交付決定の前に契約、発注、納品、支払いをすると、補助金を受けられません(公募要領 4 留意事項)
  • 補助率が2/3以内の小規模事業者でも、交付決定後から補助事業の完了までの間に小規模事業者の定義に当てはまらなくなると、補助率が1/2以内に変わります(公募要領 2-3)

直近のスケジュール

セキュリティ対策推進枠の6次締切分の日程は次のとおりです(事業スケジュール)。7次締切以降は、確定した回から順に公表されます。

項目日程
締切日2026年10月30日(金)17:00
交付決定日2026年12月10日(木)(予定)
事業実施期間・事業実績報告期限交付決定~2027年5月31日(月)17:00(予定)

申請の前に済ませる「SECURITY ACTION」

SECURITY ACTIONは、中小企業が情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する、IPAの制度です。宣言の手順は「一つ星」「二つ星」それぞれのIPAのページにあります。

2026年に変わった点があります。2026年3月以前に申し込んだ自己宣言は、補助金の交付申請に使えません。第2次公募(2026年5月12日 17時以降)からは、デジタル化・AI導入補助金で使うGビズIDを使って、SECURITY ACTION管理システムから申し込みます(IPA デジタル化・AI導入補助金の申請にあたって)。2026年3月以前に宣言した方は、管理システムで宣言し直す必要があります。

東京都の「サイバーセキュリティ対策促進助成金」

都内の中小企業なら、東京都中小企業振興公社の「サイバーセキュリティ対策促進助成金」も候補になります。対象は、セキュリティ機器の導入やクラウド利用にかかる経費などです(東京都中小企業振興公社)。

項目内容
助成対象SECURITY ACTIONの二つ星を宣言している都内の中小企業者・中小企業団体・中小企業グループ
助成対象経費UTM、ファイアウォールやVPN、ウイルス対策、EDR・EPP、アクセス管理、ログ管理、暗号化の各製品、サーバーOSの更新、標的型メール訓練など
助成率1/2以内
助成額上限500万円(申請下限額10万円)。標的型メール訓練は別途規定

申請はJグランツで行い、GビズIDプライムが要ります。発注、契約、実施(購入)、支払いは、助成対象期間内に済ませる必要があります。主たる事業の業態から当然備えるべきセキュリティ対策と判断されると、不採択になります。

第2回の受付は終了しました。第3回の電子申請受付期間は2027年1月8日(金)9:00~1月15日(金)17:00、助成対象期間は2027年4月1日~7月31日の予定です。第3回の募集案内は今冬に掲載される予定なので、募集要項は公社のページで確認してください。

どちらを選ぶか

  • お助け隊サービスの利用料を補助してほしい:デジタル化・AI導入補助金(セキュリティ対策推進枠)
  • 都内の企業で、UTMやEDRなどの機器をまとめて入れたい:東京都の助成金

東京都の助成金は、都内の企業に限られます。申請の準備は、どちらもSECURITY ACTIONの宣言とGビズIDプライムの取得から始まります。

よくある質問

Q. SECURITY ACTIONは、一つ星と二つ星のどちらでもよいですか?

A. デジタル化・AI導入補助金は、どちらでも申請できます。東京都の助成金は二つ星が条件です。二つ星は、情報セキュリティ基本方針を策定して公開する必要があります。

Q. セキュリティ対策の補助金は、機器の購入にも使えますか?

A. デジタル化・AI導入補助金のセキュリティ対策推進枠が対象にするのは、お助け隊サービスの利用料です。機器の導入は、東京都の助成金のような別の制度で探します。

Q. 契約を先にしてしまいました。補助は受けられますか?

A. デジタル化・AI導入補助金は、交付決定前に契約、発注、納品、支払いをしたものは対象になりません。東京都の助成金は、発注、契約、支払いを助成対象期間内に行う必要があります。契約の前に、日付を確認してください。

申請の相談

どの制度が自社に合うか、SECURITY ACTIONの宣言から事業計画の作成まで、一緒に整理できます。補助金の使い方は補助金の申請支援でご案内しています。ほかの制度は補助金データベースで探せます。

ご相談の前に、支援の内容と進め方と、担当する中小企業診断士のプロフィールをご覧いただけます。

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