失敗しないコンサルタントの選び方

consultant selection 補助金・助成金
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補助金・助成金の申請支援を主力にしていた北浜グローバル経営株式会社が、2024年5月に経営破綻しました。

今回は、同社の倒産とその影響、補助金支援を行うコンサルタントを選ぶポイントについて解説します。選び方の部分は、2026年10月時点の公募要領の記載に合わせて見直しました。

北浜グローバル経営株式会社の倒産

2024年5月24日に、補助金の申請支援を主な業務としていた「北浜グローバル経営株式会社」が大阪地裁へ自己破産を申請し、同日、破産手続き開始決定を受けました。

帝国データバンク:倒産速報:北浜グローバル経営株式会社

北浜グローバル経営株式会社|倒産速報|株式会社 帝国データバンク[TDB]
国内の負債総額30億円以上の倒産を掲載しています(直近100件)。与信管理のための情報としてご活用ください。

上記、帝国データバンクの記事を要約すると以下の通りです。

「関西圏を中心に事業を展開し、2020年3月期の年収入高は約2億2,000万円から、2023年3月期には約35億8,500万円に増加した。しかし、事業拡大に伴い大阪のビジネス中心地に本店を移転し、スタッフ増員で対応したものの、補助金審査の厳格化により案件進行が遅れ、資金繰りが急速に悪化。金融機関からの借入金や経費削減策を講じたが、状況は好転せず今回の措置となった。」

つまり、審査の厳格化による案件の進行遅れが、人件費と家賃の負担と重なって倒産に至ったようです。

以下、倒産の要因について考察します。なお、ここから先は帝国データバンクの記事に書かれた事実を手がかりにした私見です。

倒産の要因

要因① 事業再構築補助金の環境変化

事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、新分野展開や業態転換などに取り組む中小企業を支援する補助金です(第9回公募要領)。

同社は、この補助金を含む補助金の計画策定支援を主力にしていました。コロナ禍が落ち着いて制度が見直されていくなかで、事業再構築補助金に重きを置いていた同社の経営が影響を受けたことは、否定しにくいと思います。なお、事業再構築補助金は現在、公募が終了しています(事業再構築補助金 公式サイト)。

帝国データバンクの記事によると、当局による補助金審査の厳格化で案件の進行遅れが続出しました。案件の進行が遅れると、人件費と家賃の負担だけが先に出ていくことになります。

では、審査等の遅れだけが倒産の要因だったのでしょうか。

他にもいくつかの要因が考えられます。

要因② 案件の急増と支援体制

帝国データバンクの記事は、多くの補助金申請があるなか、同社がスタッフを増員して対応したと伝えています。

案件数が急に増えると、1件ごとの計画書の質と、採択後の手続きまで見届ける体制を保つのが難しくなります。同社でこれが起きていたかどうかは、公表されている資料からは確かめられません。ただ、依頼者の側から見れば、どの会社を選ぶ場合でも「件数が急に増えたときに、担当者の質をどう保つのか」は聞いておく価値のある点です。

要因③ 固定費の大幅増

同社は、事業拡大に伴い、大阪のビジネス中心地にある大阪梅田ツインタワーズ・サウス26階へ本店を移転しました。

帝国データバンクの記事は、人件費と家賃の負担が先行したと伝えています。

このように、オフィスの家賃や人件費といった固定費が収入より先に増えたことが、同社倒産の要因の一つと推察されます。

倒産要因のまとめ

審査の遅れだけで倒産したと見るのは、単純すぎると私は考えます。

審査の厳格化による案件の進行遅れに、人件費と家賃の負担が先行したことが重なり、資金繰りが急速に悪化したと考えられます。

倒産による影響

顧客への影響

補助金の申請支援を成功報酬だけでなく着手金等を取って受ける会社では、補助金が採択されていない顧客の中に、支払った着手金に見合う支援を受けられなかったと感じる方がいる可能性があります。

また、補助金の申請支援は、計画書の作成から、採択後の交付申請、補助対象経費の支払後の実績報告など多岐に渡り、期間が長くなることがあります。

そのため、同社の倒産により、頼りにしていたコンサルタントがいなくなり、手続きが止まってしまった事業者が出た可能性があります。

同社と提携していた金融機関などへの影響

帝国データバンクの記事によると、同社は提携する金融機関や保険会社などからの紹介でクライアントと契約するケースが多かったとのことです。倒産した同社と提携していた金融機関にとっても、

・顧客との信頼関係が崩れる
・代わりのコンサルタントを探す手間とコストが生じる
・補助金の交付決定が遅れると、融資の実行も遅れる

などの影響が出ていると考えられます。

また、同社からの外注で計画書の作成等を支援していた専門家にとっても、同社の倒産は、報酬が回収できないことに加え、顧客とのトラブルの原因にもなっていると思われます。

コンサルタントの選び方

北浜グローバル経営の倒産に巻き込まれてしまった事業者は、新たにコンサルタントを見つける必要があろうかと思います。

では、そもそも、補助金のコンサルタントはどのように選べばよいのでしょうか。

まず、補助金の側でも外部の支援者について注意が呼びかけられています。たとえば新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公募要領(第1回)には、次の趣旨が書かれています。

・検討やブラッシュアップのために認定経営革新等支援機関を含む外部支援者の助言を受けることは差し支えないが、必ず申請者自身で作成する。作成自体を申請者以外が行うことは認められず、発覚した場合は不採択・採択取消・交付決定取消となる
・提供するサービスの内容とかい離した高額な成功報酬等を請求する、経費の水増しを提案するなどの悪質な業者等に注意する
・金額や条件が不透明な契約を締結する、強引な働きかけをする、申請書への虚偽記載を教唆する、作成支援者名を記載しないよう求める、といった行為は不適切な行為の例とされている
・事業計画作成支援者がいる場合は、電子申請システムに「事業計画作成支援者名」「支援内容」「報酬(予定)額」「契約期間」を記載する。必要な入力がなければ不採択・採択取消・交付決定取消となる

補助金ごとに公募要領は異なりますので、申請する補助金の最新の公募要領で、同じ記載があるかを確認してください。以下の選び方は、この記載を踏まえたものです。

認定支援機関かどうかを確認する

「認定経営革新等支援機関」に認定された士業・専門家かどうかは、確認する価値があります。認定済みの機関は、認定経営革新等支援機関電子申請システムの「認定済み支援機関検索」で調べられます。

ただし、認定を受けていれば安心とは言えません。上の公募要領には、事業計画作成支援者が認定支援機関である場合に、認定支援機関名の公表、業務改善命令や認定取消に至る可能性があると書かれています。認定は、確認の入口として使ってください。

採択状況の中身を確かめる

コンサルタントを選ぶ理由としてよくありがちなのは、「大手だから」「金融機関の紹介だから」という回答です。

しかし補助金の申請支援では、これだけで選ぶのは不十分です。

実績を聞くときは、採択率の数字だけで判断しないでください。何件の申請のうち何件が採択されたのか、どの公募回の話か、集計の範囲はどこまでか、数字の出どころはどこかを聞きましょう。数字の根拠を説明できない会社は、避けた方が無難です。

合わせて、採択後の交付申請や実績報告まで誰がどこまで支援するのかも確認します。補助金は採択されてからの手続きが長く、ここで止まると困るためです。

担当するコンサルタントを見極める

例えば、実績のあるコンサル会社でも、担当者との相性が悪かったり、コンサルタントの質が低いこともあり得ます。

初回面談時に、担当するコンサルタントの対応を見極めてから、契約しましょう。公募要領は、事業計画を申請者自身が作成することを求めています。計画づくりで自分が何をして、コンサルタントが何をするのかを説明してくれるかも、判断材料になります。

報酬は内容に見合っているかを確かめる

価格面では、金額の大小だけで決めないでください。安い場合は、どこまでの支援が含まれているのかを確かめましょう。

逆に、報酬が提供するサービスの内容とかい離して高額なところは避けるべきです。公募要領でも、こうした請求は不適切な行為の例に挙がっています。高い理由としては、他のコンサルタントに丸投げしていること等が考えられます。

契約前に、報酬の金額、算定の方法、着手金の有無、契約期間を書面で出してもらいましょう。これらは電子申請システムに記載する事項にも重なります。条件が不透明なまま契約を急がせる会社は、見送ってください。

コンサルタントの選び方をまとめると以下のようになります。

良い選び方悪い選び方
・認定支援機関かどうかを確認する・採択状況の根拠と採択後の支援範囲を確かめる・担当コンサルタントの対応を見極める・報酬と契約条件を書面で確認する・大手だから・金融機関の紹介だから・採択率の数字だけで決める・報酬が内容とかい離している・条件が不透明なまま契約を急がされる

申請の相談

補助金の申請支援の相談は、補助金申請支援のページから受け付けています。担当は松嶋です。ENTHRIVERは認定経営革新等支援機関ではありません。確認書が必要な制度は、所属するコンサルティング・ビジネス研究会経由で対応します。確認書をどこが発行し、誰がどこまで支援するのかは、相談の段階で先に説明します。

返信は通常2営業日以内、面談はZoomで行います。料金は案件によって変わるため、ご相談の内容を伺ってからお伝えします。使える制度を先に調べたい場合は、補助金データベースもご覧ください。

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