昨年、大きな話題となった大型補助金「中小企業成長加速化補助金」第2次公募 の公募要領が、公開されました。
本補助金は、将来売上高100億円規模を目指す中小企業 に対し、1億円以上の大胆な設備投資を最大5億円まで支援する、極めてインパクトの大きい制度です。
今回の第2次公募では、
- 第1次公募の審査結果(統計データ)の公開
- 公募要領の重要な改訂
という2点が同時に行われています。
特に注意すべきなのが、
- 「100億宣言」の完了タイミング
- 賃上げ要件の厳格化(未達時の返還リスク)
です。
これらを正しく理解せずに進めると、
「そもそも申請できない」「採択後に返還を求められる」
といった重大なリスクにつながります。
本記事では、
制度概要 → 変更点 → 第1次公募データ分析 → 採択に近づくための実務的ポイント
の順に、分かりやすく解説します。
1.中小企業成長加速化補助金とは?【制度概要と特徴】
将来「売上高100億円」を本気で目指す企業のための補助金
本補助金は、単なる設備更新ではなく、
- 中長期的な成長戦略
- 大規模な設備投資
- 雇用・賃金への波及効果
を重視した “成長志向型”の補助金 です。
補助率・補助金額
- 補助率:1/2
- 補助上限額:5億円
自己資金を含めた総投資額は、最低でも2億円以上 を想定する必要があります。
補助対象経費
主な対象は以下のとおりです。
- 建物費(工場・物流拠点の新設、増築等)
- 機械装置費
- ソフトウェア費
特に、建物費が対象になる点 が大きな特徴であり、製造業・物流業・食品加工業などにとっては、他の補助金では得難いチャンスと言えます。
2.審査方法と第2次公募スケジュール【短期決戦】
審査は「2段階制」
- 1次審査:書類審査
- 2次審査:プレゼンテーション審査(代表者本人の出席必須)
書類だけでなく、経営者自身がビジョンと覚悟を語れるか が問われます。
第2次公募スケジュール
- 申請受付期間:2月24日(火)~3月26日(木)15:00
- プレゼン審査:6月22日(月)~7月10日(金)
- 採択発表:7月下旬以降
申請期間が非常に短いため、事前準備の遅れ=即アウト になりかねません。
3.【最重要】第1次公募からの変更点(必ず確認)
①「100億宣言」の完了タイミングが厳格化
第2次公募では、
補助金申請時点までに
ポータルサイト上で「100億宣言」が公表されていること
が 必須要件 となりました。
「宣言を出していればOK」ではなく、“公表まで完了していること” が条件です。
実務上の注意点
- 宣言申請 → 公表まで 通常2~3週間
- 締切直前の申請では 間に合わない可能性大
検討中の企業は、今すぐ宣言申請が必要です。
② 賃上げ要件の厳格化と「返還リスク」の明確化
今回の改訂で、賃上げ要件は実質的に「最重要評価項目」 と言えるレベルまで引き上げられました。
賃上げ目標の基準
- 従業員1人当たり給与支給総額:年率4.5%以上
- 対象期間:補助事業終了後3年間
これは、近年の最低賃金上昇率を踏まえたかなり高い水準 です。
選択できる指標と注意点
以下のいずれかを選択します。
- ① 1人当たり給与支給総額
- ② 給与支給総額(会社全体)
ただし、②を選んだ場合は、
- 給与総額が目標値以上に増加
- かつ 1人当たり給与も年率4.5%以上増加
の 両立が必須 です。
人員増だけで総額を伸ばす戦略は不可、実質的なベースアップが求められます。
未達成時の補助金返還
- 目標未達成率に応じて 補助金返還
- 基準年度の給与が1円でも下回ると返還対象
一時的な業績悪化や賞与カットも、返還リスクにつながる点には要注意です。
4.データで見る「第1次公募」採択企業の共通点
事務局が公開した第1次公募データ(採択倍率:約6.0倍)から、採択企業に共通する明確な傾向 が見えてきました。
① 賃上げに「本気」で向き合っている
| 指標 | 申請全体 | 採択企業 |
|---|---|---|
| 1人当たり給与(年平均) | 4.8% | 5.9% |
| 給与支給総額(年平均) | 9.3% | 17.0% |
最低基準を「クリアする」のではなく、投資成果を従業員へ還元する姿勢 が高く評価されています。
② 売上高に対する投資比率が圧倒的に高い
| 売上高投資比率 | 申請全体 | 採択企業 |
|---|---|---|
| 平均 | 32.7% | 53.5% |
売上の半分以上を投資に回すという、明確な覚悟と成長ストーリー が求められています。
結果として、
- 「規模の大きい企業」より
- 「規模は小さくても投資比率が高い企業」
が採択される傾向が見られました。
5.採択に近づくための実務的ポイント
本補助金は、
- 40ページ以内の投資計画書
- 経営者本人によるプレゼン審査
という、補助金の中でも 最高難度クラス の制度です。
重要なのは、
- 設備の説明ではなく「成長ストーリー」
- 数字の整合性と実現可能性
- 経営者自身の言葉で語れるか
という点です。
6.まとめ|準備の早さが結果を分ける
中小企業成長加速化補助金は、
- 補助金額が大きい
- 返還リスクも大きい
- しかし 成長企業にとっては非常に強力な武器
となる制度です。
特に第2次公募では、
- 100億宣言の即時対応
- 賃上げ計画の現実性
- プレゼン審査を見据えた準備
が、明暗を分けます。
当方の支援内容
- 「100億宣言」策定・整理支援
- 採択水準を意識した 投資計画書作成支援
- 経営者向け プレゼン審査対策
プレゼン審査は 6月下旬~7月 に集中します。
経営者の皆様は、今からスケジュール確保が必須です。
「自社が対象になるか知りたい」
「申請準備を本格的に進めたい」
という方は、締切が迫る前に、ぜひお早めにご相談ください。
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