新年度を控え、設備投資や事業拡大の計画を具体化している企業も多いのではないでしょうか。
特に製造業を中心に、
- 生産能力の強化
- 人手不足への対応
- DXによる効率化
- 新製品・新事業への挑戦
といったテーマが重要な経営課題となっています。
こうした企業の投資を強力に後押しする制度として注目されているのが、東京都の大型助成金
「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」(通称:躍進的設備投資助成金)です。
令和8年度は予算が大幅に拡充され、制度の使いやすさも向上する予定となっています。
本記事では、令和7年度の制度内容と東京都の令和8年度予算案をもとに、
- 助成金の概要
- 令和8年度の変更点
- 対象となる設備投資
- 採択されるためのポイント
などをわかりやすく解説します。
※実際に申請する際には、必ず最新の募集要項をご確認ください。
躍進的設備投資助成金とは
躍進的設備投資助成金とは、中小企業の競争力強化・DX推進・イノベーション創出を目的とした設備投資を支援する東京都の助成制度です。
主に製造業などを対象とし、機械設備やデジタル技術の導入を支援することで、
- 生産性向上
- 新製品開発
- 新規事業創出
- サプライチェーン強化
などを後押しすることを目的としています。
国の補助金として有名な
- ものづくり補助金
- 事業再構築補助金
などと比較すると、
要件が比較的シンプルでありながら助成額が大きい
という特徴があります。
そのため、東京都の中小企業にとっては、設備投資系助成金の中でも特に人気の高い制度となっています。
公式サイト

令和8年度は大幅拡充!予算191億円へ
令和8年度の東京都予算案では、この助成金の予算が大きく増額される予定です。
主な変更点は以下の通りです。
①予算が大幅増額
令和7年度:144億円
令和8年度予算:191億円
前年比+47億円
東京都がこの制度を中小企業支援の重要政策として位置づけていることがわかります。
②採択件数が拡大
令和7年度:250件
令和8年度:350件(予定)
採択件数は100件増加する予定です。
一般的な補助金は「倍率が高くて通らない」というイメージがありますが、今回の拡充によって採択のチャンスが広がる可能性があります。
③小規模企業の助成限度額が大幅アップ
これまで小規模企業者の助成上限は
3,000万円
でしたが、
1億円まで引き上げ
が予定されています。
小規模企業でも本格的な設備投資が可能な制度へと進化する見込みです。
助成率・助成限度額(予想)
令和8年度の詳細な要件はまだ公表されていませんが、令和7年度の制度をベースにすると以下の内容になると予想されます。
| 事業区分 | 助成率 | 助成額 |
|---|---|---|
| 競争力強化(中小企業) | 1/2~3/4 | 100万~1億円 |
| 競争力強化(小規模企業) | 2/3~4/5 | 100万~1億円 |
| 働き方改革推進 | 4/5 | 100万~1億円 |
| DX推進 | 2/3~3/4 | 100万~1億円 |
| イノベーション | 2/3~3/4 | 100万~1億円 |
| 後継者チャレンジ | 2/3~3/4 | 100万~1億円 |
| アップグレード促進 | 3/4 | 1億~2億円 |
さらに、
- 省エネ設備
- 再生可能エネルギー
- 賃上げ
などの条件を満たすと助成率が引き上げられる可能性があります。
対象となる事業区分
本助成金では、以下の5つの事業区分が設定されています。
Ⅰ 競争力強化
生産性向上や競争力強化を目的とした設備導入。
例
- 生産ライン増設
- 多品種少量生産対応
- 生産工程の効率化
製造業の設備投資では最も利用される区分です。
Ⅱ DX推進
AIやIoTなどデジタル技術を活用した設備導入。
例
- IoTによる設備監視
- AIによる品質管理
- 生産ラインの自動化
人手不足対策としても注目されています。
Ⅲ イノベーション
東京都が指定する分野で新事業を行う設備投資。
例
- 新製品開発
- 新サービス提供
- 新しい生産方式導入
Ⅳ 後継者チャレンジ
事業承継をきっかけに新分野に挑戦する設備投資が対象です。
例
- 新規事業への参入
- 事業転換
- 新製品生産ライン構築
Ⅴ アップグレード促進
地域経済を牽引する企業の成長を支援する制度。
例
- サプライチェーンの国内回帰
- 地域企業との連携強化
- 大規模設備投資
助成額は最大2億円となる可能性があります。
助成対象となる経費
対象となる設備は以下の通りです。
対象条件
1基あたり税抜50万円以上
対象経費
- 機械装置
- 器具備品
- ソフトウェア(1,000万円以下)
なお、対象となる設備は税法上の固定資産として計上されるものに限られます。
都外設置も可能
この助成金の特徴の一つは東京都外への設備導入も可能な点です。
条件は以下の通りです。
- 東京都に本店登記があること
- 近隣7県の工場等へ導入すること
対象地域
- 神奈川県
- 埼玉県
- 千葉県
- 群馬県
- 栃木県
- 茨城県
- 山梨県
都内企業が郊外に工場を持つケースにも対応しています。
面接審査がある点に注意
この助成金の特徴として二次審査(面接)がある点が挙げられます。
面接内容
プレゼン 5分 + 質疑応答 約20分
また、
面接に参加できるのは申請企業の役員・従業員のみ
となっており、外部コンサルタントの同席はできません。
そのため
- 社長自身が事業計画を理解しているか
- 設備投資の必要性を説明できるか
が採択の大きなポイントになります。
令和8年度スケジュール(予想)
令和7年度の実績から、令和8年度は以下のスケジュールになる可能性があります。
| 項目 | 時期 |
|---|---|
| 募集要項公表 | 2026年4月 |
| 申請予約 | 4月下旬 |
| 申請受付 | 5月~6月 |
| 一次審査結果 | 7月 |
| 面接審査 | 8月~9月 |
| 採択発表 | 9月 |
採択後は
2026年10月頃から設備導入が可能
になると予想されます。
申請前に準備しておくべきこと
この助成金は金額が大きい分、事前準備の質が採択を左右します。
今から準備しておきたいポイントは次の通りです。
設備導入の目的を整理する
- なぜ必要なのか
- どの課題を解決するのか
- 売上や生産性にどう貢献するのか
を明確にしておきましょう。
見積書・カタログを入手
設備メーカーと早めに相談し
- 見積書
- カタログ
- 導入スケジュール
を準備しておくことが重要です。
GビズIDを取得
申請には
GビズIDプライム
が必要です。
取得には約2週間程度かかるため、早めの準備をおすすめします。
以下の記事を合わせてご参照ください。
まとめ
躍進的設備投資助成金は、東京都の中小企業にとって
最大級の設備投資支援制度
です。
令和8年度は
- 予算191億円へ拡大
- 採択件数350件へ増加
- 小規模企業の上限1億円へ引き上げ
など、制度の魅力がさらに高まる予定です。
設備投資を検討している企業にとっては非常に大きなチャンスとなる可能性があります。
募集開始は2026年春と予想されますので、今のうちから設備計画や事業計画を整理しておくことが重要です。
助成金を上手く活用し、次の成長ステージへの投資を進めていきましょう。
当方では本サービスをはじめとした公的支援の利用についてもご相談を承っています。お気軽にご相談ください。
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