もらった補助金を返還する!?収益納付のしくみと対策

shueki nofu 補助金・助成金
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「儲かったら補助金を返さないといけない!?」

こんな話を聞いたことはありませんか?

補助金によっては「収益納付」という制度があり、要件に該当すると、補助金を返還したり、精算時に補助金額が減らされたりすることがあります。

今回は「収益納付」のしくみや対策について解説しますので、補助金を受給または申請する際にお役立てください。

なお、ものづくり補助金は第19次公募から収益納付を求めないことになりました(2026年10月時点の情報で更新しています)。

収益納付とは

補助金を活用した設備投資等の事業(補助事業)から収益が生じた場合に、制度に応じて、補助金額を上限に収益の一部を納付する(返還する)、または補助金の確定額から相当額を減額して精算する仕組みです。

納付額は、補助金額(確定額)が上限となります。

収益納付の要否判定と計算方法

収益納付の要否判定

事業再構築補助金で補助金が交付された事業者は、補助事業の実施状況を報告する「事業化状況報告」の実施義務があります。

事業化状況報告の際にWeb上で入力する数値から、収益納付の要否の見込みを把握できます(最終的には、事務局が報告内容を確認したうえで、必要な事業者に通知されます)。

せっかく受け取った補助金を納付するリスクがあるか否かを把握することで、対策を立てられます。

例えば、事業再構築補助金で収益納付の対象となった場合、事業化状況報告の画面にメッセージが表示されます(下図)。

収益納付の計算方法

事業再構築補助金の収益納付額は、以下の計算式で算出されます(補助事業の手引きより)。

【計算式】

基準納付額=(補助事業の事業化に係る本年度収益額-控除額)× 補助金確定額 ÷ 本年度までの補助事業の事業化に係る累計支出額

補助事業の事業化に係る本年度収益額が0またはマイナスの場合、その年度の納付額は0です。

控除額は、補助事業に要した経費のうち自己負担で支出した額(補助事業に要した経費-補助金確定額)です。補助事業終了後の翌々年度以降は、自己負担額から前年度までの累計収益額を差し引いた額になります(自己負担額の範囲内で、累計収益額が自己負担額以上になると控除額は0になります)。

実際にその年度に納める額は、基準納付額に、前年度までの収益納付金と本年度までの財産処分に伴う納付金の合計額を足した額が、補助金確定額を超えないように調整されます。

事業化状況報告では、補助事業から生じた売上や経費をWeb上で入力します。その数値をもとに納付額が算定されます。

収益納付への対策

計上する売上や経費を精査

事業再構築補助金の収益納付額の計算に使う売上や経費は、会社全体ではなく補助事業から生じたものに限定されます(赤字免除だけは、会社全体の経常利益で判定します)。

もし、事業化状況報告の際に収益納付の発生が見込まれる場合は、補助金と関係のない売上を含めてないか、経費の計上漏れがないか精査することをおすすめします。

専門家に相談

事業化状況報告を進める中で収益納付の発生が見込まれる場合は、専門家に相談することが有効です。

算定に含める必要のない売上や、算定に含めることができる経費がないか見直すことで、本来不要な収益納付を避けることもできます。

主な補助金における収益納付のポイント

事業再構築補助金では、原則として、補助事業を完了した日の属する年度の終了後を初回として、以降5年間、毎年事業化状況報告を行います(枠や類型によって例外があるため、ご自身の手引きを確認してください)。収益納付の要否はこの報告の内容から判定され、納付は事後になります。

以下、主な補助金について説明いたします。

ものづくり補助金

・中小企業庁の担当者インタビュー(ミラサポplus)によると、ものづくり補助金は第19次公募から収益納付を求めないことになりました。

・第18次締切までの公募要領(30ページ「収益納付義務」)では、収益が得られたと認められる場合に、受領した補助金の額を上限として収益納付する義務が定められていました。18次以前に交付決定を受けた方は、ご自身の回の公募要領・交付規程を確認してください。

・ものづくり補助金は令和8年度から「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として公募されています。

事業再構築補助金

・事業化状況報告の該当年度の決算で、会社全体の経常利益が赤字の場合、その年度分の収益納付が免除されます。この経常利益には営業外収益を含めないため、決算書の数値と異なる場合があります(補助事業の手引き)。

小規模事業者持続化補助金

・小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)の場合は、補助事業の実施期間内に生じた収益が対象となり、補助金の確定額から納付分を減額して精算されます(交付規程)。

収益納付と次の申請の関係

以前のものづくり補助金では、令和元年度補正以降にものづくり補助金を活用したことがある事業者で収益納付実績がない事業者(十分な賃上げによって収益納付を免除された事業者を除く)は、新たに申請する際に減点されました(第18次締切の公募要領)。収益納付と次の申請の評価が結びついていた時期がありました。

現在の新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、事業再構築補助金や過去のものづくり補助金で収益の発生に基づく納付命令を受けているのに未納付の事業者は、補助対象外になります(公募要領 1-4-2)。納付を求められたら、放置せずに対応してください。

まとめ

補助金を受給または申請する際には、収益納付の有無や条件を確認しておくことをおすすめします。

申請の相談

事業化状況報告の入力や、収益納付の見込みについて確認したい場合は、補助金の申請支援からご相談ください。ほかの補助金は補助金データベースで探せます。

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