銀行の評価を高める「財務診断レポート」

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融資を受けている会社の経営者や経理担当者の中には、自社の決算書が金融機関からどのように見られているのか、気にされている方々も多いのではないでしょうか。

今回はそんな方々に役立つ「財務診断レポート」をご紹介します。

はじめに

銀行をはじめとする金融機関から融資を受けている企業は多いと思いますが、金融機関どのように貴社の格付を決めているか、ご存じでしょうか。

決算書を見て決めている、ということまでは知っていても、それ以上は把握されてない方も多いのではないでしょうか。

2024年3月に日銀がマイナス金利政策の解除を決めて以降、金利が上がる局面では、融資の利率も上昇していく可能性があります。

新たに融資を受ける際に、「今の利率だと審査を通せないので」と、金利引き上げを要求されることも想定されます。

そのような場合に備えて、また借換え(リファイナンス)を考える際にも、金融機関の担当者が何を考え、決算書のどこを見ているのか、把握しておくことが大切です。

金融機関は企業の決算書をどのように見ているのか

金融機関では決算状況等をもとに、取引先を「正常先」、「要注意先」、「破綻懸念先」、「実質破綻先」、「破綻先」の5つに区分しており、これを「債務者区分」といいます(金融庁の金融検査マニュアルに定義があります。同マニュアルは2019年に廃止されましたが、この区分の考え方は多くの金融機関で今も使われています)。

更に正常先・要注意先は、その中でもそれぞれ細かく区分があります。

債務者区分・格付のイメージ(あくまで一例です。記号や段階の数は金融機関ごとに異なります)

債務者区分格付表記定義
正常先A財務状況が極めて良好
B財務状況は良好
C財務状況に問題はないといえる
D現状は問題ないが、環境変化に対する
抵抗力が低い
要注意先E1業績低調など財務状況に問題がある(返済を滞納している等も含む)
E2
破綻懸念先F今後経営破綻になる可能性が大きい
実質破綻先G深刻な経営難の状態にあり、
再建の見通しがない
破綻先H法的・形式的に経営破綻の状態にある

債務者区分・格付は、過去の統計情報をもとに構築された数理モデルを使って判別する金融機関が多いと言われています。

メガバンク等の大手金融機関は独自の数理モデルを構築し、中小企業の信用リスクを評価していると言われています。

一方、地方銀行や信用金庫等では、CRD協会(※)が提供する「CRDモデル」などのスコアリングモデルを用いてリスクを評価する例があります。信用保証協会も、保証料率区分の決定にCRD協会のモデルを使っています。

(※CRD協会は、会員から提供された財務データをもとに、中小企業・個人事業主の信用力をスコアリングするモデルを運営する一般社団法人です)

(参考)CRDモデルとは

CRDモデル(スコアリングサービス):一般社団法人 CRD協会

CRDモデルの詳細は公開されていませんが、以下のような指標が一般に重視されると考えられます。

・自己資本比率
・債務償還年数
・借入金依存度
・粗利率/営業利益率
・手元流動性比率 (現預金月商比率) など

融資の可否のみならず、利率にも債務者区分や格付が反映されることがあります。

担保や保証、回収の見込みなども勘案されますが、一般には要注意先より正常先のほうが、また正常先の中でもランクが高いほど、利率は低くなる傾向があります。

(なお、破綻懸念先以下の企業は、新規融資のハードルが高くなるのが一般的です。事業の継続性や再建計画などを踏まえた個別の判断になります)

企業側はどのような対策ができるのか

ここまでの話を受けて、「そんなことを言われても、具体的に何をすればいいのかわからない」とお感じになる方々もおられるでしょう。

また、今のところ金融機関との関係性に問題はないという経営者でも、

・自社の財務状況がどれくらいの格付なのか?
・どのように改善すれば、より高い評価へ格付されるのか?

知りたい方々も多いのではないでしょうか。

とはいえ、金融機関へ「当社の格付はどうなの?」と聞いたところで、格付そのものを教えてもらえるとは限りません。

そこで、そのような会社に役立つ「財務診断レポート」をご紹介します。

財務診断レポートとは

このレポートは、過去2期の決算書の情報を入力するだけで、金融機関の視点を参考に財務状況を確認できるものです。

具体的には、債務償還年数と自己資本比率を基に債務者区分の目安を示し、さらに8つの財務指標をビジュアルで分かりやすく分析します。

簡易的な判定で、金融機関が実際に付ける格付とは一致しませんが、どの分野を強化すれば格付が高まるのかも、ご提示できます。

また、中小企業診断士による経営改善策の提案や、国等の支援制度の利用もご案内します。

まとめ

事業の成長性や社会的意義など非財務の要素を評価・審査する金融機関もありますが、決算書は多くの場合、審査の土台になります。

「財務のことはよくわからないので税理士に任せている」という経営者の方も財務診断レポートを機に、自社の財務状況を見返してみてはいかがでしょうか。

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