大型設備投資に!東京都「躍進的設備投資助成金」

Yakushin 補助金・助成金
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設備投資を検討している企業向けに、「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業(以下、躍進的助成金) 」をご案内します。

この助成金制度は、東京都内または近隣7県での大規模設備投資を行う企業に向けた強力な支援策です。
今回で第8回となる公募の概要と、面接審査の対策についても詳しく解説いたします。
ぜひお役立てください!

躍進的助成金とは

東京都が公募する「躍進的助成金」は、企業の競争力強化を目的とした大型設備投資を支援する制度です。特に、製品・サービスの質的向上や生産能力の拡大に向けた機械設備・器具備品・ソフトウェア導入を支援する助成金です。

対象事業

東京都内の中小企業が行う競争力強化や生産性向上を目指す設備投資が対象です。ものづくり補助金における革新性や事業再構築補助金における新規事業立上げといった特別な要件がなく、多くの企業が利用しやすいことが特長です。

助成金の対象となる事業は、下記の通り大きく4つに分かれています。

事業区分内容具体例
Ⅰ 競争力強化競争力強化および生産性向上のための新たな機械設備等の導入・量産体制の構築・安定供給体制の確立・多品種少量生産への対応・生産工程の改善 など
Ⅱ DX推進IoT・AI・ロボット等のデジタル技術を活用し、新製品・サービスの構築や既存ビジネスの変革に取り組むための機械設備等の導入・機械制御の自動化・省力化・物流の効率化・受発注の効率化・生産ラインの最適化 など
Ⅲ イノベーション指定産業分野(※)で新事業活動に取り組み、イノベーションを創出するための機械設備等の導入・新製品の生産・新サービスの提供・新たな生産・販売方式の導入・新たなサービス提供方式の導入
Ⅳ 後継者チャレンジ事業承継を契機に、後継者による事業多角化や経営課題解決の取組みに必要となる機械設備等の導入・事業転換に向けた新製品の生産・新たな事業分野への参入 など

(※) 第8回公募の指定産業分野については、9月下旬頃に下記の東京都中小企業振興公社(以下、公社)のサイトに掲載される予定です。従来と変更がなければ、1)防災・減災・災害対策分野、2)インフラメンテナンス分野、3)環境・エネルギー・節電分野、4)交通・物流・サプライチェーン分野、などが対象となります。

第7回 躍進的な事業推進のための設備投資支援事業 | 設備助成(setsubijosei) | 東京都中小企業振興公社
第7回 躍進的な事業推進のための設備投資支援事業~全ての業種を対象に中小企業における 設備(機械設備、ソフトウェア)の導入を支援します!~

助成率・助成金額

事業区分や要件ごとの助成率・助成金額は、以下のとおりです。
企業規模や申請区分に応じて助成金額や助成率が変動します。
助成金額は最大1億円で助成率は 2分の1 ~ 4分の3 と高く、特に「ゼロエミ要件」や「賃上げ要件」を満たすことで助成率がアップします。

事業区分要件(※)助成率助成金額
①ゼロエミ要件②賃上げ要件上限額下限額
Ⅰ 競争力強化中小企業者なしなし2分の1以内1億円100万円
 3分の2以内
 4分の3以内
 4分の3以内
小規模企業者なしなし3分の2以内3000万円
 3分の2以内1億円
 4分の3以内
 4分の3以内
Ⅱ DX推進
Ⅲ イノベーション
Ⅳ 後継者チャレンジ
なしなし3分の2以内
 4分の3以内
 4分の3以内

(※) 以下の要件に合致すると助成率がアップします。
  ①ゼロエミ要件:省エネ効果が高い取組みの場合
  ②賃上げ要件:賃金引上げ計画を作成し、実施した場合
事業区分Ⅰのゼロエミ要件は「ゼロエミッション概要書」を提出し、省エネ効果の高さにより助成率が 3分の2 または 4分の3 になります。
なお、事業区分Ⅰのうち「ゼロエミ要件あり」「賃上げ要件あり」、または事業区分Ⅱ~Ⅳのいずれかで申請する場合、従業員一人あたりの付加価値額(労働生産性)を、設備投資実施から3~5年後のいずれかで年率3%以上向上させる計画とする必要があります。

主な申請資格

本助成金は、東京都内で2年以上事業を行っている企業であれば、近隣7県の工場等に機械設備を設置する場合でも、一定の条件を満たせば申請が可能です。

この柔軟な条件により、幅広い企業が本制度を活用できるメリットがあります。

【都内に機械設備を設置する場合】
東京都内に本店または支店があり、都内で2年以上事業を継続していること

【近隣7県※に機械設備を設置する場合】
東京都内に本店があり、都内で2年以上事業を継続していること
(※) 近隣 7 県:神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城・山梨

申請スケジュール

申請から実施までのスケジュール(第8回公募)は以下の通りです。

特に注意が必要なのは、電子申請システム「Jグランツ」での申請が必須であり、その申請に必要な「GビズIDプライム」のアカウント取得に2週間程度かかる点です。早めの準備をおすすめします。

また、書類審査のほかに面接審査があることにもご留意ください。

申請予約2024年10月23日~11月6日
申請受付(電子申請)2024年11月1日~11月15日
1次審査(書類)2024年11月中旬~2025年2月下旬
2次審査(面接)
助成対象者決定2025年3月中旬
助成事業実施2025年4月1日~ ※通常は1年6か月間(機械設備等の発注・納品・支払はこの期間に行います)

面接審査の対策

躍進的助成金は、書類審査に加え、面接審査が行われます。

審査項目としては、事業計画の信憑性や実現可能性が厳しく評価されます。

社外のコンサルタント等は面接に同席できないため、申請者自身が審査項目や審査方法などの情報収集し、しっかりと理解したうえで、万全の準備をして臨む必要があります。

審査項目

面接の審査項目は以下のとおりです。

①目的との適合性:申請区分と計画内容が合致しているか
②優秀性:現状分析・課題・解決策が妥当か
③実現性:計画規模は妥当か
④成長・発展性:設備導入後の効果は適切か
⑤計画の妥当性:収支計画に具体性があるか
⑥機械設備等が一般的な市場価格に対して著しく高額でないか

審査方法

面接審査はプレゼン5分間、質疑応答約20分間です。

プレゼンでは、事業計画書をもとに各審査項目を意識しながら口頭で説明をします。

時間が5分間と短いため、内容を簡潔に整理した原稿を作成し、何度も口に出して練習を重ねることをおすすめします。

質疑応答では、面接官の質問を理解した上で回答する必要があります。また、面接官の質問が不明な場合は、聞き直すことも大事です。

事前に想定問答集を準備し、模擬面接で練習することが重要です。

まとめ

今回は、躍進的助成金の概要と面接審査の対策についてご案内しました。

幅広い事業分野に対応し、最大1億円の支援が得られる魅力的な制度です。

大型の設備投資を計画中の事業者様はぜひこの機会にご活用ください。

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