先端設備等導入計画とは?固定資産税の特例と申請の流れ(令和7年度改正後)

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設備投資を考えていて、補助金のほかに固定資産税を軽くする方法を探している中小企業・小規模事業者の方向けに、「先端設備等導入計画」を解説します。設備を取得する市区町村から計画の認定を受け、賃上げ方針の表明など税制の要件も満たすと、新しく取得した設備の固定資産税が軽くなります。計画を市区町村に申請して認定を受ける制度です。

この記事は、中小企業庁の「先端設備等導入計画について(令和7年4月)」「先端設備等導入計画策定の手引き」「Q&A」にもとづいています。細かい条件や例外は手引きで確認してください。

先端設備等導入計画の概要

項目内容
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何の計画か設備投資を通じて労働生産性を高める計画。労働生産性が年平均3%以上向上する見込みが要件
申請先設備を設置する市区町村(導入促進基本計画を策定している市区町村)
計画期間3年間、4年間、5年間のいずれか
税制の支援新たに取得した設備の固定資産税の課税標準を軽減
金融の支援信用保証協会の保証で、通常枠とは別枠の追加保証

市区町村によって、対象にしている業種・地域・設備が違うことがあります。申請の前に、設備を置く市区町村のホームページで確認してください。

固定資産税の特例(令和7年度改正後)

固定資産税の特例は、賃上げ方針を従業員に表明し、その内容を計画に位置づけることが条件です。表明する賃上げの率に応じて、軽減の内容が2段階に分かれます。

賃上げ方針の表明軽減の内容
——
雇用者給与等支給額を1.5%以上増やす課税標準を3年間、2分の1に軽減
雇用者給与等支給額を3%以上増やす課税標準を5年間、4分の1に軽減

適用期間は令和7年4月1日から令和9年3月31日までで、この期間に取得した設備が対象です。設備ごとの条件は次のとおりです。

  • 機械装置は160万円以上、測定工具及び検査工具は30万円以上、器具備品は30万円以上、建物附属設備は60万円以上(家屋と一体となって効用を果たすものを除く)
  • 生産、販売活動等の用に直接供されるもので、中古資産ではないこと
  • 認定経営革新等支援機関の確認を受けた、投資利益率が年平均5%以上の投資計画に記載された設備であること

対象者は、資本金1億円以下の法人や従業員1,000人以下の個人事業主などです。大企業の子会社などは対象外になります。

表明した賃上げが実際にできなかった場合でも、それだけで税の追納は発生しません(中小企業庁Q&A)。ただし、従業員への表明は確実に行う必要があります。

賃上げ表明の手順

賃上げ方針を従業員に表明し、「従業員へ賃上げ方針を表明したことを証する書面」を市区町村への申請書に添付します。増加率は、計画認定の申請日の属する事業年度の直前の事業年度の雇用者給与等支給額と、申請日の属する事業年度(令和7年4月1日以後に開始する事業年度に限ります)またはその翌事業年度の雇用者給与等支給額を比べて計算します。様式と記載例は中小企業庁のページにあります。

認定までの流れ

設備は、計画の認定を受けてから取得します。すでに取得した設備を対象にする計画は認定されず、特例もありません。

  1. 認定経営革新等支援機関に、先端設備等導入計画と投資計画の確認を依頼する
  2. 事前確認書(認定支援機関確認書)と、投資計画に関する確認書を受け取る
  3. 賃上げ方針を従業員に表明し、表明を証する書面を用意する
  4. 確認書と賃上げ表明の書面を添えて、設備を設置する市区町村に計画を申請する
  5. 認定を受けてから、設備を取得する
  6. 設備が所在する市区町村(東京都特別区の場合は東京都)に、償却資産の申告をする

投資利益率は、(営業利益+減価償却費)の増加額を設備投資額で割って求めます。増加額は、設備を取得した翌年度以降3年度の平均額です。確認書は、旧制度の工業会証明書と違って、申請後に出すことができません。申請の時点で揃えてください。

認定までの期間は、確認書の発行や市区町村の審査でかかる時間が違います。余裕をもって準備してください。

認定経営革新等支援機関の確認書について

確認書を発行する認定経営革新等支援機関には、たとえば商工会議所・商工会、地域金融機関、士業などの専門家がいます。松嶋は認定経営革新等支援機関ではありません。確認書が必要な場合は、所属するコンサルティング・ビジネス研究会経由で対応します。

金融支援(信用保証の別枠)

認定を受けると、民間金融機関から融資を受けるときに、信用保証協会の保証で通常枠とは別枠の追加保証を受けられます。保証限度額は、普通保険が2億円(組合は4億円)、無担保保険が8,000万円、特別小口保険が2,000万円です。ただし、金融機関と信用保証協会の審査は認定の審査とは別です。認定を受けても融資・保証を受けられない場合があります。

他の制度との関係

  • 補助金:補助金のルールで併用を禁止していなければ、併用できます。ただし固定資産税では、補助金分を差し引かない金額が取得価額になります(中小企業庁Q&A)
  • 経営力向上計画:同じ設備について、法人税などの中小企業経営強化税制(特別償却・税額控除)と固定資産税の特例を重複して使えます(中小企業庁Q&A)。経営力向上計画のB類型はこちらの記事で解説しています
  • 同じ設備で、固定資産税の特例を2つ以上は受けられません

よくある質問

設備を先に買ってしまいました。使えますか?

使えません。取得済みの設備を対象にした計画は認定されません。購入契約の前に、市区町村の窓口へ相談してください。

賃上げの表明をしないと、特例は受けられませんか?

表明しない場合、固定資産税の特例は受けられません。令和7年度改正後の特例は、賃上げ方針の表明を計画に位置づけることが条件です。税制の適用を受けない場合は、認定経営革新等支援機関の確認が労働生産性に関する確認だけになります。

賃上げが目標に届かなかったら、税金を追納しますか?

賃上げ方針を表明して実際に達成できなくても、それだけで税の追納は発生しません。計画の認定を申請するときに虚偽の内容を申し出ていた場合などは別です。

申請の相談

先端設備等導入計画は、投資計画の数字の組み立てと、賃上げ方針の整理に手間がかかります。松嶋は、設備投資の目的の整理、投資利益率の試算の前提づくり、計画書の記載を一緒に進めます。確認書は、所属するコンサルティング・ビジネス研究会経由で対応します。

ご相談は補助金申請の相談ページと経営支援サービスのページから受け付けています。補助金のデータベースはこちらです。

先端設備等導入計画作成支援サービス

工業会証明書など書類の手配も必要です。手続きのアドバイスや計画書の作成など、サポート致しますので、以下のフォームから是非ご相談ください!

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