100億宣言とは?対象者・申請手順・補助金との関係【2026年10月】

10 billion sales statement 補助金・助成金
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売上高10億円以上100億円未満の中小企業が、「売上高100億円」を目指すと国のポータルサイトで宣言する制度が100億宣言です。宣言そのものに補助金はつきません。ただし、中小企業成長加速化補助金は申請時に100億宣言がポータルサイトに公表されていることが必要で、宣言は大型投資の入口になります。

この記事では、2026年10月時点の公式情報(中小企業庁・中小機構の100億企業成長ポータル)をもとに、対象、申請の流れ、宣言でできること、つまずきやすい点をまとめます。補助金の中身は、正本の中小企業成長加速化補助金の解説記事にゆずります。

100億宣言とは

100億宣言は、中小企業が自ら「売上高100億円」という目標を掲げ、その実現に向けた取組を行うと宣言するものです。宣言には、次の5つを盛り込みます。

  • 企業概要(足下の売上高、従業員数等)
  • 売上高100億円実現の目標と課題(売上高成長目標、期間、プロセス等)
  • 売上高100億円実現に向けた具体的措置(生産体制増強、海外展開、M&A等)
  • 実施体制
  • 経営者のコミットメント(経営者自らのメッセージ)

宣言は事務局が運営するポータルサイトに掲載されます。出典は公式の制度概要です。掲載された内容は誰でも見られるため、取引先や金融機関、採用候補者に向けた発信にもなります。

宣言できる企業

項目内容
売上高10億円以上100億円未満
企業の種類原則として、中小企業基本法・租税特別措置法・中小企業等経営強化法のいずれかの中小企業者、または特定事業者
売上高の確認直近3期分の決算書類で確認(主に直近の売上高で判断)
企業グループ親会社が代表して宣言。グループ全体の売上高の合計が10億円以上100億円未満であること

企業グループの範囲は、会社法上の子会社と孫会社です。子会社と孫会社は全社を含める必要があり、一部だけを抜き出すことはできません。資本関係のない複数社で売上を合算する宣言も認められず、各社が個別に宣言します(申請要領、よくあるご質問)。

いわゆるみなし大企業でも、売上高10億円以上100億円未満の企業であれば宣言はできます。ただし、宣言企業向けの支援策には個別に対象を決めているものがあり、みなし大企業では使えない場合があります。

宣言の流れと必要書類

  1. 宣言(様式1)を作る。100億円の達成予定年、課題、具体的な取組、実施体制を書く
  2. jGrantsで申請する。GビズIDが必要で、取得に2週間程度かかる場合がある
  3. 事務局の確認後、ポータルサイトに掲載される
  4. 掲載後に、補助金や税制など各支援策へ別々に申請する

提出書類は、宣言(様式1)、宣言申請書(様式2)、直近3期分の決算書等です。様式はポータルサイトからダウンロードします。決算書類は、原則として貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表を出します(よくあるご質問)。

掲載までの期間について、ポータルは「通常2、3週間を要する」と案内しています。不備があると、さらに時間がかかります(ポータルのお知らせ(2026年10月2日))。

宣言でできること

中小企業成長加速化補助金

申請時に100億宣言がポータルサイトに公表されていることが必要です。3次公募の概要は次のとおりです(3次公募 概要資料)。

項目内容
補助上限額・補助率5億円(補助率1/2)
主な要件100億宣言を行っていること。投資額1億円以上(税抜き。資産計上する建物費、機械装置費、ソフトウェア費の合算で、外注費と専門家経費は含まない)。従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率4.5%以上の賃上げ目標を応募時に掲げ、従業員等に表明したうえで達成すること(賃上げ実施期間は補助事業終了後3年間。目標の選び方は公募要領)
申請受付2026年9月29日から11月12日15時まで(当初の10月29日から変更)

公式ポータルは、変更後の申請受付期間を2026年9月29日付のお知らせで案内しています。補助対象経費、審査基準、採択の見通しは正本の解説記事を見てください。

大規模成長投資補助金(100億宣言企業向けの類型)

経済産業省の大規模成長投資補助金には、100億宣言企業向けの類型があります。投資額(税抜き、外注費と専門家経費を除く補助対象経費分)は15億円以上で、一般企業向けの20億円以上より低く設定されています。賃上げ要件は、補助事業の終了後3年間の対象事業に関わる従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が4.5%以上で、一般企業向けは5.0%以上です。補助上限額は50億円(補助率1/3以下)です。6次公募は2026年8月31日に受付を終えています(事務局サイト)。

経営力向上計画の税制(E類型)

中小機構は、100億宣言を基本要件とする補助金と税制の申請が可能になると案内しています(中小機構 成長加速化トータルサポート)。税制の側では、経営力向上計画で経営規模拡大設備等(E類型)を取得する場合、設備を取得する前に経済産業大臣の確認書を取る必要があります。確認書は申請から発行まで数日から1カ月程度かかります(中小企業庁 E類型のページ)。

償却や税額控除の率、売上高・投資額の要件は、この記事では扱いません。数字は中小企業庁の経営力向上支援のページにある最新の手引きで確かめてください。100億宣言をしただけで自動的に税制優遇を受けられるわけではなく、経営力向上計画の認定が別に必要です。

融資、ロゴマーク、経営者ネットワーク

よくあるご質問には、日本政策金融公庫の宣言企業向け融資制度が、100億宣言を要件とする制度として挙げられています。条件は日本政策金融公庫の案内で確認してください。宣言企業は、公式のロゴマークを名刺や自社サイトに載せられます(ロゴマーク使用規約)。宣言企業向けの経営者ネットワークのイベントも、ポータルで案内されています。

つまずきやすい点

  • 補助金の締切から逆算していない:掲載まで2、3週間かかります。3次公募は申請時に公表済みであることが必要なので、申請を決めた時点で宣言の準備に入ります。
  • 内容をすべて公表する前提で書く:様式の内容はそのまま公表され、一部を非公開にはできません。ひな形の項目は全て記載必須で、漏れがあると掲載されません(単独申請の自由記載の別紙は任意)。
  • 達成年の書き方:「20XX年に」と年を明記します。「~年までに」は不可で、「年度」表記も使いません。10年以内が目安とされていますが、必須ではありません。
  • 掲載後の修正:jGrantsで再申請せず、事務局に問い合わせます。
  • 取りやめの影響:取りやめると1年間は再申請できません。補助金や公庫融資の要件にも響くため、取りやめる前に各窓口へ確認します。
  • 設備取得の順序:E類型は、確認書を取る前に設備を取得できません。工場建設などは、着工前に使う制度を決めておきます。

よくある質問

売上が10億円に届いていない場合は宣言できますか。

宣言できるのは売上高10億円以上100億円未満の中小企業です。直近の売上高が10億円未満または100億円以上の場合は、直近3期分の決算書の内容をもとに事務局が判断します。

上場企業や子会社でも宣言できますか。

親会社の規模を問わず、子会社の宣言はできます。上場の有無も要件ではありませんが、上場企業や上場を検討している企業は、記載内容に十分気をつけるよう案内されています。

宣言の掲載に期限はありますか。

掲載期間の定めはありません。売上高100億円を達成した場合は、「100億達成企業」として掲載を続ける予定とされています。ポータルには2026年9月14日に、達成企業数の表示と達成企業マークの表示機能が加わりました。

申請の相談

100億宣言の様式作成、成長加速化補助金の申請準備、投資計画の整理は、着工や発注の前にご相談ください。補助金の検索は補助金データベース、サービスの案内は補助金申請のご支援にあります。返信は通常2営業日以内で、面談はZoomで行います。確認書が必要な制度は、所属するコンサルティング・ビジネス研究会経由で対応します。

宣言の様式や掲載状況そのものへの問い合わせ先は、100億企業実行事務局(電話 03-4446-4494)です(中小機構)。

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