経営力向上計画のB類型とは?即時償却・税額控除の要点と手順

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設備投資の税制優遇を調べると、「経営力向上計画」と「B類型」という言葉が出てきます。この記事は、B類型を使うかどうかを判断するための要点に絞りました。対象設備の細目や適用の例外など、細かい条件は中小企業庁の手引きに任せ、リンクでご案内します。

数字は中小企業庁の税制措置・金融支援活用の手引きと、国税庁のタックスアンサーNo.5434にもとづいています。申請の前に最新版をご確認ください。

経営力向上計画とは

経営力向上計画は、人材育成やコスト管理、設備投資などで自社の経営力を高める計画です。事業分野ごとの主務大臣の認定を受けると、税制や金融などの支援措置を利用できます(各措置には別途、対象者の要件や手続きがあります)。計画づくりの全体像は経営力向上計画策定の手引きにまとまっています。

支援措置のうち、設備投資に効くのが「中小企業経営強化税制」です。この税制には複数の「類型」があり、設備の種類や投資の目的に合わせて選びます。

経営力向上計画のB類型とは?向いているケース

B類型は、投資収益率が年平均7%以上の投資計画に係る設備を対象にする類型です。確認するのは経済産業局で、設備メーカーの工業会証明書は要りません(中小企業庁の手引きの類型一覧)。

次のような投資で検討する価値があります。

  • 工業会の証明書が出ない設備や、複数の設備を組み合わせた生産ラインの投資
  • 設備の性能そのものではなく、投資の結果として収益がどれだけ増えるかで説明できる投資
  • 投資額が大きく、初年度の税負担を軽くしたい投資

他の類型(A類型、D類型、E類型)との違いと最新の要件は、中小企業庁「中小企業経営強化税制」で確認してください。デジタル化設備の導入という切り口は、デジタル化設備を導入するなら「経営力向上計画」の活用を!で紹介しています。ただし、デジタル化設備の類型(C類型)は2025年4月1日で廃止されているため、同記事は当時の情報として読んでください。

経営力向上計画B類型の要点:即時償却か税額控除

計画に基づいて取得し、指定事業の用に供した設備について、次のどちらかを選べます(法人税。個人事業主は所得税)。

  • 即時償却:取得価額から普通償却限度額を引いた金額を特別償却できます(取得価額の全額を償却できる、という整理になります)。
  • 税額控除:取得価額の10%(資本金3,000万円超の法人は7%)を税額から控除します。

税額控除には上限があります。中小企業投資促進税制の控除額と合わせて、その事業年度の調整前法人税額の20%までです。控除しきれなかった分は1年間繰り越せます(国税庁No.5434)。所有権移転外リースで取得した設備は、特別償却は使えず、税額控除だけ使えます。

設備の基本条件は次のとおりです。

  • 新品であること
  • 国内で、指定事業の用に供すること
  • 貸付けの用に供する資産でないこと
  • 適用期限は2027年3月31日まで(取得と事業への使用の両方が期間内に必要です)

即時償却は、初年度の税負担を大きく下げられる一方、翌年度以降の償却費が減ります。中小企業庁・農林水産省の資料は、償却期間全体で見た納税額は変わらない、と説明しています(税率や所得の変動、欠損金の使い方で個別には変わりえます)。税額控除は税額そのものが減ります。どちらが有利かは、その年度の利益と今後の見通しで変わるので、顧問の税理士と試算してから決めてください。

対象設備の最低価額、対象者の範囲、指定事業の一覧など、細かい条件はここでは書きません。手引きと国税庁No.5434で確認してください。

経営力向上計画B類型の申請の流れ

大きな流れは次のとおりです。

  1. 投資計画(確認申請書)を作り、裏付けの資料をそろえる
  2. 公認会計士または税理士の事前確認を受け、本社所在地を管轄する経済産業局に確認申請書を出し、確認書を受け取る
  3. 確認書の写しなどを付けて、経営力向上計画を主務大臣に申請し、認定を受ける
  4. 認定を受けてから設備を取得し、事業に使う
  5. 確定申告で、計算に関する明細書と、認定申請書・認定書の写しなどを付けて税制の適用を受ける

確認書の発行や認定までの日数、申請様式、報告の義務などの手続きは、B類型の経済産業大臣確認の取得に関する手引きにまとまっています。

経営力向上計画B類型でつまずきやすい点

設備を買う順番

原則は「確認書、計画の認定、設備の取得」の順です。B類型の確認書は設備の取得より前に申請する必要があります。確認申請は設備の取得より前に済ませます。申請の受付日の数え方や発注の時期の扱いは、経済産業局の案内で変わりうるので、設備を決める段階で、管轄の経済産業局へ確認してください。

決算から逆算する

税理士の事前確認、経済産業局の確認書、計画の認定と、順に時間がかかります。今期の決算で使いたい場合は、設備の発注日より前に準備を始めてください。

補助金と組み合わせるとき

補助金には、交付決定の前に着手できないものがあります。補助金側の条件と、確認書、認定、取得の順番が両立するかを、申請の前に確認してください。大型の設備投資向けの助成金の例は、躍進的設備投資助成金の記事で紹介しています。

経営力向上計画B類型の詳しい条件は手引きで確認

ここで書いていない条件は、次の公式ページが一次情報です。

経営力向上計画B類型のよくある質問

設備を先に買ってしまいました。B類型は使えますか?

B類型の確認書は設備の取得より前に申請する必要があり、取得後の申請では使えません。取得前に申請済みでも、計画の申請や認定の時期に条件があるため、管轄の経済産業局へすぐ相談してください。

個人事業主でも使えますか?

使える場合があります。青色申告書を提出し、常時使用する従業員数が1,000人以下で、ほかの要件も満たす必要があります。個人事業主は所得税で、即時償却か税額控除を選びます。

即時償却と税額控除のどちらがよいですか?

一概には言えません。その年度の利益額と翌年度以降の見通しで変わります。顧問の税理士と試算してから決めてください。

経営力向上計画B類型の申請の相談

B類型は、投資計画の数字の組み立てと、確認申請書・経営力向上計画の書類づくりに時間がかかります。松嶋は、設備投資の目的の整理、投資収益率の試算の前提づくり、経営力向上計画の記載を一緒に進めます。税理士・公認会計士の確認は、顧問の先生にお願いする形になります。

ご相談は補助金申請の相談ページと経営支援サービスのページから受け付けています。補助金と組み合わせる場合は、あわせてご相談ください。

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